昨年末の谷口けいちゃんの事故現場に行ってきた。
冬の時季は連日の風雪に見舞われるといわれる大雪山系も、この日は不思議なほどコンディションがよくて春のようなポカポカ陽気だった。
すごくいい山だった。
2015.12.13 19:19 [
山 戯言 津軽]
3年前から取り組んでいる厳冬の津軽の山旅の記録を整理してみた。
7回トライして全滅だった。
何度トライしてもできないと嫌になって投げ出してしまうものがある。
いっぽうで何度トライしてもできないからこそぎゃくにのめりこんでしまうものがある。
すくなくとも今の自分にとっての厳冬の津軽は後者。
両者のちがいに難しい説明はいらない。
きっと自分とその対象との相性につきるのだろう。
ただやりたいからそれをやる。
1カ月ちかく北アルプスを旅してきたよ!
そういっても今シーズンの悪天候の余波を受けて、全行程の半分以上は停滞を余儀なくされ、行動したのは全行程の3分の1くらいだった。
それでも夏の終わりから秋にかけて、木々の葉の色づいた山並みを存分に堪能できた。
なかでも台風18号の通過は、今回の旅の圧巻だった。
最大風速40メートルを受けて、テントがひっくり返りそうになった。
これまで極寒のカナダ、厳冬の富士山や津軽でも持ちこたえてくれたテントのポールが完全にひん曲がってしまった。
また今回は女性ソロにも何人か会った。
こういっては失礼だが経験のそれほど多くない彼女らにとって、きっと思い出深い山行になったのではないだろうか。
そしてなによりも全身故障だらけのオイラが当初思い描いていたよりも、まだまだ歩けたというのは大きな収穫だったかもしれない。
諦めていた夢のいくつかも、もしかしたら可能性のかけらくらいは残されているかもしれない。
すこしでもいいから、まだまだ前へ前へすすみたいよな!!
今冬の津軽の山旅をふり返って、こんなことを思った。
「爆弾低気圧が直撃する時期に津軽の山を狙う」というこの冬のテーマの結果は、2勝3敗。
2回は厳冬の津軽の山頂に立つことができた。
でも、どうも納得がいかない。
入山したときこそ山も里も荒れ狂っていたけれど、稜線では低気圧が去りはじめるタイミングでもあった。
もしかしたらかなりズルしてないか。
易きに流されはじめていないか。
やはり狙うからには「爆弾低気圧が山頂付近を直撃する時期」だろう。
だから今冬の津軽で山頂に立ったというのは、なかったことにしてもいいんじゃないのかと思う。
(つまり来冬に、ふたたびトライする)
なんてことをいま思ってみた。