書評を書いた。
『ヤマケイ文庫 登山史の森へ』(遠藤甲太著)
書かれていることだけがすべてではない。
多くの人は、活字にしないと反応しない。
多くの人は、活字にしたとたん鵜呑みにする。
たいせつな記憶って、言葉にしたとたん色褪せてしまう。
あの世まで持っていきたい思い出がある。
眠っている(埋もれている)記録、あってもいい。
山の思い出、すべてを語らなくってもいい。
以上、書評を書きながらメモしたこと。
この本は、一般的な登山者には馴染みのうすい登山(登攀)記録を掘り出して、ときにユーモアをまじえて解説したもの。
もう関東にもどってるよ。
今回は立山に半月余ほど滞在した。
夏の終わりから秋のはじまり。
ずっとおなじ場所にいるからこそ、わずかな自然の変化に敏感になる。
同じ日というのは一日としてない。
ここ10年間で立山の雷鳥沢で合計150泊以上してる。
夏をはさんだ季節でいちばんワクワクして落ち着く場所。
降りてきたばかりだけど、来月も半月くらい滞在したい。
好きなものって費やした時間にあらわれる。
KODAK Digital Still Camera
山野井泰史の45年間におよぶ膨大な登攀歴ーー小学生で家族と行った夏の尾瀬から、50歳過ぎてのヒマラヤの未踏の岩壁や日本国内の困難な岩壁までーーを、ふり返ってみてかんじたことを綴ってみたよ。
真摯に極限と対峙したら、ドラマこそ満ちていても武勇伝は生まれず、生きているかぎり極限という言葉にはたどり着かないのではないか。
そういまあらためておもった。
掲載は、きょう発売の『山と溪谷』だよ。
https://www.yamakei.co.jp/products/2822901574.html