書評を書いた。
『洞窟ばか』(吉田勝次著)
洞窟といえば陰鬱な印象が強いけれど、この本は著者の豪放磊落(たぶん?)なキャラともあいまってとにかく明るい。
じっさいに洞窟に行くのはちょっとと躊躇する人でも、この本は読み物として楽しめるとおもう。
先日、北東北の山で雪崩に遭った。
気がついたら自分の身体もまわりの雪と一緒にスローモーションで流されはじめている。
大型冷蔵庫くらいの大きさの割れた雪片に身体が押されはじめて苦しくなった。
このままでいたらヤバイ。ようやく自分が雪崩に巻き込まれているなと気づいた。
40~50メートルくらい流されて身体は止まった。
身体がだいじょうぶなのを確認すると、なにも考えることなく降りはじめていた。
強い人は雪崩をくらってもそのまま登っちゃう。
いや、ほんとうに強い人は若いときに天まで昇っちゃう。
今朝のときに胸まで潜る湿雪のラッセルに自分ではめずらしくしんどいなあと独り言をいっていたのは、もしかしたら虫の知らせだったのだろうか。
あのまま流されていたら沢をそのまま数百メートル滑落していた。
正しい判断なんて、いつだって行動しない人あるいは終わった人の机上の空論にすぎねえ。
正しい判断ばかり求めるくらいなら、はじめっから山など行かないことだ。
そんなことを日記にずらずらと書き綴った。
今回途中で止まったのは、もしかしたら自分にはまだまだやり残したことがあるという神からの導きだったのだろうか。