2月もきょうで終わり。
1カ月の三分の二は、寒波襲来の津軽の山で過ごす。
凍ったテントのなかであれこれ考える。
厳冬アラスカの山で合計846日(16冬で)過ごした栗秋正寿の世界をおもった。
オイラごときの拙い経験であれこれ発信(表現)してしまっていいのだろうか。
いやだからこそそうしたジレンマみたいなおもいを発信(表現)したい。
今月はあっという間だった。
◇
画像は、今季最強寒波襲来の津軽。
今回も行ってよかった。
とつぜんの腰痛悪化で動けなくなることを予測して、何かあっても生き延びれるように、10日分の食糧と燃料を担いで入山する。
連日つづく大雪。下山した日の積雪4メートルを越えていた。
街でも例年にくらべて倍ちかい雪の量。
そして冬の津軽の山ではめったにない快晴にめぐりあう。
ごくたまにしか晴れないからいい。
冬の津軽の山は10年間で200日ちかく入山している。山の頂には数回立った。
今回もやっぱり行ってよかった。
おそらく今シーズンさいごとおもわれる強い冬型にギリギリ間に合う。
厳冬の富士山並みの轟音。
倒されそうな強風と戯れる。
テントのなかであれこれ考える。
そもそも人生において、まちがった選択なんてないのか。
いや、やっぱり、、
結論が出ない思いばかりが頭のなかを交錯する。
むかしっからそういう時間の過ごし方は好きだった。
すぐに結論が出る登山ばかりでなくてもいいとおもう。
今回の津軽は終始体調がよくなくて、一週間ほとんど動けないまま終る。
でも行ってよかった。
悪天候のなか、そのときそこに居ないと見えない光景に出会えたから。
12月中旬に疲れからか体調不良に陥り、年末年始の山旅はどうなってしまうのかと焦る。
もともと故障だらけの身体は加齢ともあいまって、さらに悪化の一途を辿る。
でもクリスマス寒波は、上越のびしょびしょ雪と戯れることができた。
新春寒波は、津軽の風雪とホワイトアウトを連日満喫する。
出発ぎりぎりまで逡巡していたけれど、やっぱり行ってよかった。
余はそこそこ満足じゃ。
◇
この写真は、津軽の最終日の夜明け前の吹雪。
埋もれかけているテント。
2022.3.31 23:55 [
山 戯言 津軽]
冬がおわってしまったなぁ、あっという間に。
そんなせつないおもいが、つぎの冬のあらたなる旅を、つくりだしているのかもしれない。