昨夜読んだ本。 『アグルーカの行方』(角幡唯介著) (10年ぶりの再読) 19世紀のカナダ北極圏で北西航路を探索したすえに129人全員が遭難死(?)したイギリスの探検隊の足跡を辿るべく、2011年3月~7月にレゾリュートからベイカーレイクまで1600キロを歩いた記録。 前回(1回め)読んだときはオイラも冬のカナダを旅していて、北極圏の踏破や動物や食糧や装備ばかりに目がいってしまい、肝心のジョン・フランクリン隊長殿率いるイギリス隊の行動は読み飛ばした(超もったえねえ(笑))。 今回あらためてフランクリン隊長殿らの北西航路の探索やその前後の記録を読んだら、これがめっちゃおもしろい。 たとえばトレイルだって一朝一夕に開通するわけではない。 先住民の狩猟や交易など長い歴史が積み重なって道ができる。 北西航路も世界情勢という背景のもとに、探検家たちが試行錯誤したすえに見いだした。 登山史の編纂にときたま首をつっこむオイラ、航海史だっておもしろくないはずがない。 身体の故障がもっとヤバくなったら、オイラがこれまで訪れたカナダの土地にまつわる歴史的な背景をいろいろ調べてみるのもいいかもしれない。