昨夜読んだ本。 『山岳王 望月将悟』(松田珠子著) 皮肉なことだけれど、青春をかけて山一筋に取り組んできた山屋よりも登山以外のスポーツに入れこんでから登山の世界に移行してきた人のほうが、登山の世界において突出した記録を打ち立てていたりする。 望月将悟も山屋出身ではなくランナー出身である。 過酷な山岳レースにおいて、なぜ山屋の出番がなくなってしまったのだろうかと考えることによって、山屋の欠点が見えてくるかもしれない。 登山における標準タイムや標準装備という既成概念をひとつずつとってみても、個人の進歩のうえで大きな妨げになっていないだろうか。 「タイムなんてあとからついてくるものだから、どうでもいいと思っています」(本文より)