きょう読んだ本。 『つぶやき岩の秘密』(新田次郎著) 著者は山岳小説作家だけれど、この本は少年サスペンス小説。 (あらすじは調べればわかるので略。どんどんのめり込んであっという間に読める) 少年サスペンス小説だけれど、舞台は海辺の岩壁でザイルやハーケン、そして懸垂下降や宙吊りのシーンまで出てくる。 さて、話はすこし(かなり?)飛ぶ。 遠い昔のことでストーリーはよくおぼえていないのにテレビドラマのワンシーンだけ濃厚に記憶にのこっていることがたまにある。 この本の『つぶやき岩の秘密』は1973年にNHK少年ドラマシリーズで放映されている。 観たのは小学校低学年だったけれど、海辺の脆い岩壁を大学山岳部の人が懸垂下降中に危うく落ちそうになるシーンだけは、ふしぎとよくおぼえている。 いったいなぜ、、 いま調べてみてわかったのは、このドラマのロケ地が当時住んでいたところから、なんと直線距離で10kmちょっとの近さだった。 岩室は、白色をした一見すると硬そうだけれど掴もうとするとボロボロ崩れる。 自分の家のすぐ裏にもそんなボロボロ壁があって、物心ついたときから攀じていた。岩質はおなじ。 足元がとつぜん崩れて剥がれそうなブッシュにぶら下がったというのは、たぶん小学校1年くらいから何度か体験していた。 だからドラマで山岳部の人が懸垂下降中に落ちそうになるシーンを、自分にかさね合わせていたのかもしれない。 ついでに主人公がみなと遊ばずにいつもひとりなのも自身とかさなった。 登山だの冒険だの意味がわからない子どものころからオイラはそのマネ事をしていた、ということを新田次郎の少年サスペンス小説を読みながら半世紀以上昔のできごとを思い起こした。