きのう読んだ本。 『女帝 小池百合子』(石井妙子著) 政治のことも選挙のこともぜんぜんわからんけん。 それでも上昇志向の影と光についてはひじょうにわかりやすい。 良いか悪いかはさておき。 岩を登り込むのは嫌だけれど、著名な登山家になりたい。 死の危険にさらされるのはまっぴらゴメンだけれど、冒険家として名を馳せたい。 あるいは若いころに山の実績はほとんどないにもかかわらず「俺が俺が」と突っ走るクソ・ガイドになりたい。 そんな実態のないはりぼてのような世界を生きたいあるゆるジャンルの人にとって、この本はよき指南になりそうだ。 口八丁手八丁で他人を押し退けてのしあがってゆくのは、なにも小池百合子だけの話ではない。 政治の世界は大なり小なり、平気ではったりができないと生き残るのが難しそうだ。 話は少し飛ぶ。 数学のことはチンプンカンプンだけれど数学者の考えていることには、なんとなく迫れそうな気がする。 もしかしたら数学者と話が合うんじゃないかって言われたこともある。 でも政治家とはどうやら接点が見いだせない(笑) ただ上昇志向の強すぎる人とは、距離を置いたほうがいいかな。 政治家にかぎらずに登山家でも冒険家でも何でも大ホラを吹いてのしあがろうとする人って、もしかしたらそう生きざるを得ないような環境しか与えられていなかったのではないか、とも思った。