津軽の山の頂に、4日間で2つ立ってきた。 (冬の時季はあれだけ時間費やしながらほぼ毎回敗退) もうかんぜんに春の雪質。 厳冬のうんざりするようなラッセルもいまはない。 後半はホワイトアウトで視界こそなかったけれど、雪質の良さのおかげで夏よりも遥かに速いスピードで走るように登って降りてくることができた。 今回は絶妙のタイミングに行ったこともあるけど、冬のあいだあれだけ苦しめられた息もできないほどの烈風もなかった。 コンディションがよかったというよりも、厳しい冬の時季はもう終わったというかんじだな。 何事もスムーズに進みすぎるとあっけない。 やった気がしないとも、味気ないともいえる。 厳冬の津軽に通いつめているうちに、あの独特の重苦しい冬の空気がスパイスのような効き目にすら感じるようになってしまったみたいだ。 平和すぎる街に降りてきて、はやくも手応えのあるつぎなる計画を模索しはじめている。 厳冬の津軽通いは、もうしばらくはつづきそうだ。