かなり大ざっぱな比較。 日本人とカナダ人との登山における価値基準の話。 たとえば日本人だと山頂に立てなかったときにもったいないとよく言う。 せっかくあそこまで行ったのに。 それに対してカナダ人だと自然のなかにいるのに、あくせくすることをもったいないと表現する。 登らなくても幸せといえるのに。 (くどいようだけれどあくまでも超大ざっぱに見ての話だよ) (じっさいには日本人にもカナダ人にも各々のタイプが居る) 日本の山(自然)とカナダの山(自然)とおなじくらいの時間を過ごした自分のなかには、気づかぬうちに2つの軸ができてしまったようだ。 ひとつは厳しい自然や自己と対峙して、それらを克服してゆくよろこび。 もうひとつは雄大な自然のなかでのびのびと旅をして、ときおり感じるやさしい時間。 この2つが自分のなかでとくに対立することもなく、ごくしぜんに座っている。 そうした2つの軸で行ってきたのが、これまでの自分の山旅の軌跡である。 だから一行では語れない(笑)