冒険論もアルピニズムもその哲学は素晴らしいし、最先端の進歩発展に役立ってきた。
いっぽうで冒険論やアルピニズムが純粋な行動をつまらないものにしてしまっていることもあったりする。
やっぱり山はいい。
山麓の落ち着きもいいけど、たまには解放感のある稜線もいい。
猛吹雪のホワイトアウトの日もいいけど、たまには展望のひらけた晴天の日もいい。
いいと感じるものはいいわけで、必要以上に頭のなかで限定したり制約したりすることもない。
暖かくなったらやろうって、たいていやらない。
だって暖かくなったらこんどは花粉の季節。そして梅雨、猛暑、、
厳しいなかを歯をくいしばって前にすすむのは、意志の強さが必要だ。
でも困難からいつも逃げて妥協する意志の弱い人のほうが、ときにまわりは楽だったりする。
時間とお金とエネルギーを注ぎ込んでそこまでやってきたことを捨てるのはもったいないと考えるよりも、必要以上に過去にとらわれるほうがもったいない。
誕生日祝い、ありがとう。
メール、メッセージ、タイムライン、その他いろいろ。
きょうで55歳。
まさかこの歳まで生きれるとは、、、
毎年、誕生日の度にそう痛感する。
そういえばきょうは沢登りに行くはずだったけれど止めた。
大雨による大幅な増水が予測されたのと、ここ数日風邪っぽくて喉が痛いのとで。
怖いと思ったら止めればいい。
これまでにもドタキャンはしょっちゅう。
長生きの秘訣は、優柔不断にあるのかな。
剛毅果断だとあるていどのところまでは強さを維持できても、ある日突然ポキッと折れてしまったりする。
強さと弱さって、もしかしたらかぎりなく近いのかもしれない。
長所は短所、短所は長所。
これからもそのときの自身の心の声に耳を傾けて動いていこう。
夏には行けるようになるといいな。
もちろん騒動がおさまらなくても麓から歩いていくことはできる。
でもそういう問題じゃない。
自身のなかで大きな違和感を抱えたまま山に行っても楽しくない。
今後どうなるかわからないけど、行けるようになるという前提で考えていきたいな。
何度も訪れている場所でも、きっとこれまでとはちがった印象が残るだろう。