登山の技術や知識をこと細かに訊いてくる輩ほど、体力がぜんぜんねえ。
小手先のテクニックよりまずは体力がないと、技術も知識も生かされねえ。
登山靴の性能にやたらうるせえ輩って、たいていサンダルでも行けるような山しか行かねえ(笑)
一昨日読み終えた本。
『ザ・プッシュ ヨセミテ エル・キャピタンに懸けたクライマーの軌跡』(トミー・コードウェル著、堀内瑛司・訳)
高差1000メートルちかい、傾斜が強く、ホールドがほとんどないエル・キャピタンのルート――ドーン・ウォール――をオールフリーで登ったクライマーの自伝。
エル・キャピタンだのドーン・ウォールだのオールフリーだのいうても、一部のクライマーを除けばやはりピンとこないだろう。
強いて噛み砕いて例えるなら、世界で数指に入る宮大工の職人技とでもいったらいいのだろうか。
度を過ぎたスゴさは、一般大衆にとってかえってぼやけてしまう。
まあ一般大衆がピンとくるのは、ほどほどにスゴいとこまでともいえる(笑)
この本のあらすじも解説も感想もすでに何人かのクライマーがSNSに載せているし、山岳雑誌にもすばらしい書評が掲載されとるから、ここでは割愛する。
登山をやっている人どうしって、知り合ってすぐに仲良くなれる。
そう言っている人って、たいてい空気が読めていないか偽善者かのどちらかである。
『フリーソロ』の映画評のようなものを書いた。
文章のさいごのほう、反論がくるかな(笑)
でも現場で何度も見た事実。
自分はプロのライターでもないから必要以上に自分と読者のバランスを考える必要もない。
それにしても、「田中幹也のちくり一言」ってタイトル、、、(笑)(笑)
夫婦で歩いてカナダ横断。
児玉文暁さん、児玉あゆみさん。
3年がかりで、西から東へ、距離6000キロ。
具体的にどんな旅なのかは、台風で暇してる今夜にでもブログを3年ぶんぜんぶ読んでみよー。
まだ会ったことないけど、文章から人柄が伝わってくる。
とにかくこだわりがない。
ふつう大きなことやる人ってときに必要以上に極端なこだわりが支えになっていたりする。
できたかできないか、と。
マイペースでのほほーんと歩いて成し遂げてしまうところが超越しとる。
もっとも当人たちに成し遂げたという意識はうすい。
でもカナダに暮らす人と街と自然に触れあってサイコーに楽しんでいる。
旅モノ、とりわけ徒歩や自転車やバイク旅って、ときに「やったやった、俺が俺が」と辟易する話がすくなくない。
きっとカナダを歩いたという壮大な記憶も自分たちのなかで静かに整理していくのだろう。
もしかしたら人生をふり返ったときに、できたかできなかったかなんてそう大きな問題ではないのかもしれない。
◼児玉文暁さんのブログ
https://ameblo.jp/kfumi/entry-12533831528.html
◼児玉あゆみさんのブログ
https://ayumiaruki.exblog.jp