来週から沖縄の離島を旅してくる。 今回の旅にテーマはない。でも、ただ行くだけとも少しちがうかな。一言で言い表すのが難しい。ここ十数年、厳冬季の山岳地帯や雪と氷に覆われた無人地帯取り組んでいるが、じつは島旅もけっこう好きなのだ。 これまで訪れた主な島だけでも、北海道・利尻島(高校時代の初一人旅。厳冬季に歩いて島一周)、伊豆諸島・御蔵島(未登の大岩壁を狙ったものの連日の大シケで島にすら渡れず、三宅島の待機で終わる)、屋久島(世界遺産になる前は静かだった)、天草諸島(連日の五月晴れに透き通るようなブルーの海が印象的)。 海外は、インドネシア・小スンダ列島(珍獣コドモドラゴンをまじかで見た)、バリ島(観光地だけれど、水平線に沈む夕日は見る価値あり)、カナダ・ソルトスプリング島(カナダでも有数の降雨量ゆえに、屋久島のような苔蒸した深い森。マイナスイオンの宝庫)、カナダ・クワドラ島(100パーセントの確率でヒッチハイクできる平和な土地)、カナダ・コーモラン島(霧雨のなかで見た先住民の巨大トーテムポールが印象的)。 これらの島旅は一見何の脈略もないけれど、一つの共通点がある。何かが一段落したとき。自分の挑戦が成功したとき。自分のなかでこれまで大切にしていたものを捨てたとき。島旅を境に何かが変わったと断言はできないけれど、ただ島旅が自身のなかで一つの節目になっているのはたしか。島旅は自分のなかでの充電期間だった。厳冬季カナダ中央平原を完遂、帰国して1カ月。次なるテーマは見えてこない。かといって焦りも感じない。 沖縄の離島では、ただ滞在して目の前の光景を感じ取ればいい。気負っていると見逃してしまうものがある。肩の力を抜いてはじめて見えてくるものがある。そうした日々のなかで、心にしぜんに浮かんできたものを、追い求めてゆけばいい。かぎりある人生、やりたいことやワクワクすることを思いきってトライしなければ損だ。 自分の可能性を追求し、新たなる自分を創り出してゆきたい。